2026.7.7
ギンザ・グラフィック・ギャラリー第415回企画展「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する ―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」開催
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スイスのグラフィックデザイナー・活版印刷職人、ダフィ・クーネ氏の仕事を紹介する企画展です。1Q design studioでは、広報ツールおよび会場内の日本語デザインを担当しました。ぜひご覧ください。詳細↗︎
「デザイナーって、実際なにしてるんですか」
初対面の方にデザイナーであることを伝えると、大抵「へー、すごいですね」「絵とか描くんですか」と返ってきます。「フォントを選んだり写真をレイアウトしたり……まあ、絵も描きます」と、この仕事を始めて間もない頃は答えていました。
先日、また同じようなやりとりをした美容室の帰り道で、そういえばデザインって何をする仕事なんだろう、と、考えこんでしまいました。
絵を描く、色を選ぶ、写真を加工する、文字を詰める、など、こだわり始めたら寝食を忘れるほど、やることはいろいろあります。最初はそれが面白くて始めたのですが、10年以上続けてきて、物事の表面だけを操作する仕事だと思われるのは、少し違う気がしてきたのです。
例えば、AIの使い方が知りたくて、書店に参考書を探しに行くとします。ぱっと目を引くイラストが表紙を飾っていて、感じの良い本を見つけました。でも、それだけで私はその本を買いません。ページを開くと要素がきちんと整理されていて、もっと先を読み進めたくなるような本を、本棚の残り少ないスペースに置きたい。
内容と向き合わなければならないと思うのです。内容が良ければ、それだけで良いものになるのかもしれません。でも、デザインの仕方によって、本来の魅力が損なわれるばかりか、内容が歪んで伝わってしまうことだってあり得るのではないでしょうか。
本に限らず、「その内容なら当然、そういう形になるよね」というデザインが、私たちの目指すところです。デザインがうまく機能しているとき、人はデザインのことを考えません。けれど、そこには確かに、内容が本当に伝わる形を探して、整えては崩し、また整えては崩し、苦労して完成に至るまでの見えない痕跡があります。
クライアントの話に耳を傾ける。できあがったものが置かれる場所に行ってみる。それをどんな人が、どんな状況で目にするのかを想像する。内容に即した形、目的にふさわしい形を探っていく。そして、なぜその形にするのかを言葉にして伝える。もちろん、その工程のなかに、絵を描く、色を選ぶ……も含まれるのですが、おしゃれに飾りつけて演出するような、いわゆる「デザイン」っぽくない行いが、私たちの仕事の大半を占めているように思います。
そうしてできたものを、冒頭の質問を投げかけてくる人に見せると、「で、なにをデザインしたの」と言われます。少し切ないのですが、私たちにとってデザインは、なにもしていないように見せる仕事なのかもしれません。ある意味では、デザインをしていないのかもしれません。でも、そういう仕事がAIにはできないのではないか、と考えています。
荒井胤海/アートディレクター・グラフィックデザイナー。1992年沖縄生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、有限会社岡本一宣デザイン事務所、株式会社日本デザインセンターを経て、2021年独立。2023年より東北芸術工科大学非常勤講師。
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2026.7.7
ギンザ・グラフィック・ギャラリー第415回企画展「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する ―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」開催
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スイスのグラフィックデザイナー・活版印刷職人、ダフィ・クーネ氏の仕事を紹介する企画展です。1Q design studioでは、広報ツールおよび会場内の日本語デザインを担当しました。ぜひご覧ください。詳細↗︎
2026.6.6
市谷の杜本と活字館にて企画展「ワールドワイド活版印刷」開催
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世界各地で活版印刷を営む工房や施設を紹介する企画展です。1Q design studioでは、広報ツールおよび会場のグラフィックデザインを担当しました。ぜひご覧ください。詳細↗︎